脳卒中のリハビリ(急性期)

急性期のリハビリは、できるだけ早い時期から始めます。最近では、発症して手術を受けた場合でも、その翌日にはリハビリを始めることが多くなっています。

患者さんが自分で体を動かせなかったり、意識が回復していない場合には、医療スタッフや家族が姿勢を変えたり、手足の関節を動かしたりします。

患者さんを寝かせたまま、動かさないでいると、筋肉や骨が衰えたり、関節が固まって動かしにくくなる「廃用症候群」が起こり、その後のリハビリが難しくなってしまいます。急性期のリハビリをできるだけ早く始めるのは、この廃用症候群を防ぎ、機能が失われるのを最小限にとどめるためです。

脳卒中で壊死した脳細胞の周辺には、死んではいないものの機能が停止している仮死状態の脳細胞があります。急性期のリハビリテーションには、こうした脳細胞に刺激を与え、機能を回復させる効果もあると考えられています。

リハビリの具体的な内容は、ベッド上で安静にしていなければならない時期には、手足を正しい位置に保つ「良肢位保持」、床ずれを防ぐ「体位変換」、手足の関節を動かす「間接稼働域訓練」などを行ないます。

その後、病状が安定してきたところで、ベッド上に座る「座位耐性訓練」や飲食物を飲み込むための「嚥下訓練」も組み込んでいきます。

通常、手足の関節を動かしたりするのは看護士や理学療法士ですが、動かし方や注意点などを聞いたうえで家族が行なってもかまいません。

ある程度の機能回復をはかったら、機能訓練室での回復期のリハビリが開始されます。