脳卒中のリハビリ(回復期・維持期)

ベッドサイドにおける急性期のリハビリの成果を確認したところで、回復期のリハビリがスタートします。機能訓練室が中心になりますが、リハビリ専門病院に転院して治療を続行するケースもあります。

回復期のリハビリは、社会復帰を支援するために、医師や看護士をはじめ、理学療法士(PT)、作業療法士(OT)、言語聴覚士(ST)、ソーシャルワーカー、臨床心理士など、さまざまな知識や技術を持つスタッフがリハビリに参加します。

理学療法士は運動療法や物理療法を担当し、主に下肢の機能回復を目指します。平行棒内歩行→杖歩行→杖なし歩行→階段昇降のステップを積み重ねます。麻痺の程度によりますが、70〜90%の人が歩行可能な状態に戻るとされています。

作業療法士は日常生活動作の指導を行い、主に上肢機能の回復を目指します。麻痺した手の回復のほか、麻痺していないほうの手も使って簡単な日常動作ができるようにします。

言語療法士は失語症の患者さんのコミュニケーション能力の回復を目指します。
また、臨床心理士は麻痺の回復や機能改善のため、リハビリの進み具合などから今後のリハビリへの取り組み方を指導します。

歩行や日常生活動作の訓練を行なうことはもちろんですが、それだけでなく、転院や社会保障の相談に乗ったり、精神面のサポートをしたりすることも重要な目的の一つです。

リハビリを始める当初は、思うようにいかないことで、患者さん自身がイライラしたり落ち込んだりすることが多く、周囲の人は相した気持ちを察して、リハビリに取り組む意欲を持たせてあげることが大切です。

回復期のリハビリを終えたら、いよいよ退院となりますが、取り戻した機能が失われないようにする必要があります。そのために家庭で行なうのが維持期のリハビリです。

ポイントは、「何に介助が必要で、何に介助が必要でないか」の見極めです。家庭では、どうしても家族への依存度が高くなりがちです。また、周囲の人も「危ないから」、「大変そうだから」と、つい手を出してしまいがちです。家族は、「手は出さないが、目は離さない」という基本方針で見守ることが重要です。

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